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単に砂塵が舞い上がると言っても、砂塵の粒の大きさによってその動きはまったく違うものになる。粒の直径が約1mm以上のものは回転運動(左図 1)、1mm - 0.05mm(50μm)くらいのものは躍動運動、約0.05mm以下のものは浮遊運動をするといわれている。回転運動をする砂は発生地周辺のみに到達し、移動する砂丘を構成する。躍動運動をする砂は一時的に舞い上がって移動し、沙塵暴のほとんどを構成する。浮遊運動をする砂は風に乗って移動し、遠くまで到達する。[1][2]高速バス 横浜 浮遊運動をする砂の運動を詳しく見ると、砂嵐によって巻き上げられた後、日中暖まった空気が上昇することによって起きる上昇気流に乗って、上空500m - 2km付近に上昇して移動する。発生地付近では、砂塵の濃度や粒子の大きさがバラバラで非常に複雑な分布であるが、離れるに従って高度1 - 2km付近に濃度が高い層ができる傾向にある。この付近の上空500m - 2kmより下の大気は大気境界層といい、空気の流れが複雑な層である。これより上には自由大気という層があり、一部の粒子がこの層にまで上昇してくると、安定した速い気流に乗って遠くまで運ばれる。ただ、低気圧が発達しながら移動するなどして、激しい風によって空気がかき混ぜられた場合は、日本上空で最大高度6 - 7km程度ともっと高い高度にも高濃度の層ができ、遠くまで運ばれることもある。また、昼に発生して大気境界層を浮遊している砂塵は、夜になって大気境界層と自由大気の境界が下がってきてもそのまま同じ高度にとどまるため、一部は自由大気に入って遠くまで運ばれることになる。 東アジアや中央アジアなどの広い範囲には偏西風が吹いている。しかし、地上付近では偏西風の影響が少ないため、気圧配置によって砂塵はあらゆる方向に流される。しかし、高度が高くなると偏西風の影響が強くなるため、上空高くに舞い上がった黄砂は東寄りに流される。これにより砂塵は発生地の東側の地域への到達が多い傾向にある[2]。 落下高速バス 広島 こういった過程を経て粒の大きな砂から落下していく。北京では粒子の直径がおよそ4 - 20μm、発生後3 - 4日経って到達する日本では4μm前後という調査結果がある[2][24]。参考として、通常の黄砂の場合、舞い上げられた砂粒の3割が発生地に、2割が発生地の周辺地域に、5割が遠方に運ばれて落下・沈着すると言われている[25]。 各発生地ごとに砂塵が到達する地域は異なる。例えば、朝鮮半島で観測される黄砂は多くが満州(中国東北部)で発生したものであり、タクラマカン砂漠で発生した黄砂であることは稀だ。朝鮮半島とタクラマカン砂漠は、5,000km以上離れており、長距離運搬される条件が整った時にしか砂塵は到達しない。高速バス TDL また、韓国に到達する黄砂の「発生から飛来までの経過日数」と「飛来時の平均高度」を調べた韓国気象庁の資料では、タクラマカン砂漠は経過日数4 - 8日・高度4 - 8km、中国北部の乾燥地帯は3 - 5日・1 - 5km、黄土高原は2 - 4日・1 - 4km、中国東北部は1 - 3日・1 - 3kmなどとなっている。[25] 発生量と天候・季節 黄砂の年間発生量は年間2億 - 3億tで、降下量は日本で1年間に1km2あたり1 - 5t、北京で1ヵ月間に1km2あたり15t程度と推定されている[26]。ただしその量は、発生地の天候に左右されると考えられている。高速バス 格安 発生地で降水量が多いとその後の黄砂発生は減り、逆に降水量が少ないと、黄砂発生が増える傾向にある。降水量によって、土壌の乾燥状態、積雪や植物の有無といった地面の状態が変化するためである。しかし、黄砂の量は降水量よりもむしろ嵐による強風の程度や頻度に左右されることが多い。現在、黄砂の大部分は、発生地である乾燥地帯を襲う砂嵐によるものだと考えられている。そのため、強い低気圧が通過した前後などは砂嵐が多く発生し、黄砂の量も多くなる。また、砂粒の大きさなども関係しているとされる。パラオ ダイビング 時期としては、春に最も多く発生する。降水量が少なく地面が乾燥する冬は、シベリア高気圧の影響で風があまり強くない穏やかな天候が続き、乾燥地帯の表土は積雪に覆われて飛ばされにくくなるため、黄砂が発生しにくい。春になると、表土を覆った積雪が融け、高気圧の勢力が弱まる代わりに偏西風が強まり、低気圧が発達しながら通過するなどして風が強い日が増え、黄砂の発生も増えるためと考えられている。春の中盤に入り暖かくなってくると植物が増え、夏になると雨が多くなるため、土壌が地面に固定されるようになって次第に黄砂の量は減り、秋に最少となる[1]。SEOとは 参考として、発生地側の新疆ウイグル自治区での砂塵嵐の日数を調べた統計では、最多の4月に年間の約20%が集中し、3月 - 6月の4ヶ月間に年間の約70%が集中する。敦煌から河西回廊での砂塵嵐の日数を調べた統計では、春の3ヶ月間に年間の5割弱が集中する。ただし、秋にも約1割の発生があり、年間を通して発生していることも読み取れる[2]。一方、飛来地側の日本では、春にあたる2月 - 5月の4ヶ月間に年間の約90%が集中し、夏にあたる7月 - 9月は全くと言っていいほど観測されない。[27]ただし、これは地上での観測をもとにした統計であり、上空を通過する薄い黄砂は夏にも観測されている[3]。石垣島 ダイビング また近年、地上では視程も低下しないため黄砂として観測されない時に、自由大気(自由対流圏)と呼ばれる層で薄い砂塵が観測されることがわかってきた。これは「バックグラウンド黄砂」と呼ばれている。普段地上でほとんど黄砂が観測されない夏や秋にも発生するほか、高山では酸性霧の中和に関与していることが解明されてきている。バックグラウンド黄砂の特徴として、発生地付近で砂嵐の発生が無く、砂塵を巻き上げて運ぶ低気圧の発生も無い状態にも関わらず、発生することが挙げられる。また、バックグラウンド黄砂の成分の特徴として、通常ではCa(カルシウム)が主にCaSO4(硫酸カルシウム)の形で存在しているのに対して、バックグラウンド黄砂では主にCaCO3(炭酸カルシウム)の形で存在していることが挙げられる。これは、バックグラウンド黄砂が、地上から排出される大気汚染物質に含まれているSO42-(硫酸イオン)とほとんど混ざっていないことを意味し、普通の黄砂とは異なる経路を通ってきていることを示している。[28][29][3]セブ ダイビング 観測 黄砂の観測は、気象観測としては目視が中心で、降る砂の量や視程といった大気の状態の観測を基に広く情報が発表される。 なお、国際的に通用する気象現象の表現方式である、WMO規定の国際式天気図記号では、以下の11種類が黄砂を表す記号に該当する[2]。 * 06.空中広くちりまたは砂が浮遊(風に巻き上げられたものではない)→ * 07.風に巻き上げられたちりまたは砂→ * 08.前1時間内に観測所または付近の発達したじん旋風あり→宮古島 ダイビング * 09.視程内または前1時間内の砂じんあらし→ * 30.弱または並の砂じんあらし。前1時間内にうすくなった→ * 31.弱または並の砂じんあらし。前1時間内変化なし→ * 32.弱または並の砂じんあらし。前1時間内に濃くなった→ * 33.強い砂じんあらし。前1時間内にうすくなった→ * 34.強い砂じんあらし。前1時間内変化なし→ * 35.強い砂じんあらし。前1時間内に濃くなった→ * 98.観測時に雷電。砂じんあらしを伴う→ 以上の記号は、SNYOPなどの形式に変換され、国際的に気象情報を交換する気象通報として各観測地点から世界中に送信される。また、黄砂の濃度などの情報は、数年前まで国際的なデータの融通が利かない状態が続いていたが、中国が情報提供を開始したことなどを受けて2008年春から、東アジアの広範囲で多くのデータを共有できるようになった。これにより、黄砂の予報の精度などが向上している。 研究や大気環境の監視(大気汚染の観測など)を目的とする精密な観測においては、目的に応じてさまざまな計器が使用されている。 * LIDAR(レーザーレーダー) - 常時無人観測が可能だが、濃度が高い場合は観測できないことがある。 * 日射計、放射計 - 黄砂等の光学的な性質、粒子の大きさを観測できる。 * 比濁計(ネフェロメーター)、吸光計 - 黄砂等の光学的な性質を観測できる。 * パーティクルカウンター、質量濃度計 - 黄砂等の質量、濃度、粒子の大きさを観測できる。 * 飛行時間型質量分析計(英語版参考リンク:TOF-MS) - 黄砂等の化学的な性質を観測できる。ビジネスホテル大阪 * 視程距離計 - 目視と異なり、定量的に視程を観測できる。 以上は地上に設置する機器である。このほか、広域的な観測ができる人工衛星のデータも利用されている[2]。 また、飛行機、ヘリコプター、気球、船舶を利用した観測、2,000m以上の高地(自由大気と呼ばれる大気の層で地面との摩擦が無いため、大気が他とは異なった流れになっている)での観測、黄砂粒子のサンプルを採取した分析などが行われている[1]。気象衛星のデータも、非定期的で限界もあるが利用されている。 黄砂の変化と歴史 地質調査による解析 古くは、日本では少なくとも7万年前以降の最終氷期には黄砂が飛来していたと考えられている。7万年前 - 6万年前ごろの風送ダスト(風によって運ばれ、堆積した砂や塵のこと。黄砂もこれに含まれる。)の堆積量は10cm2あたり12g、1万年前 - 現在までの完新世における同3 - 4gの3 - 4倍と、かなり多かったと推定されている。このほか、1万8千年前にも黄砂の堆積量が増えている[2]。 気候との関連については、地球が寒冷期にあるときには乾燥化が進むため黄砂が増加し、温暖期にあるときは湿潤化が進むため黄砂が減少したと推定されている。2千年紀(過去1000年)間の中国での塵の降下頻度の記録から、塵の降下頻度の増加が気温の上昇と逆相関関係にあるという研究があり、この説を裏付けている。寒冷期に黄砂が増加した原因として、大気の流れの変化により寒気が南下する回数が増え、砂塵嵐の頻度が増えたことが挙げられている[2]。 また、現在黄砂の発生源となっている黄土高原は、250万年前から始まり200万年前から増えた、風送ダストによってできたと考えられている。これら黄砂や風送ダストの量の変化は、気候変動や地殻変動によって、風や降水、地形などのパターンが変わったことによるものと考えられている[1]。大阪ビジネスホテル また、日本の南西諸島にはクチャ(学術名島尻層泥岩)と呼ばれる厚さ約1,000mの泥岩層が分布しているが、この層には黄砂由来の粒子が含まれていると考えられている。島尻層泥岩は新第三紀、およそ2,500万年前から200万年前ごろの地層であり、このころにも黄砂が飛来していた可能性を示唆している。堆積物の分析結果から、最も古い時代では、白亜紀後期に当たる約7,000万年前から発生していたとされている[30]。